2012年07月06日

「ん!?」を大切に

今日は、傾聴の中での大切な要素「自己一致」について綴ります。

「聴く」時に必要な3つの態度として
ロジャーズは以下のものを挙げています。

@無条件の接触的関心または受容
A共感的理解
B自己一致

@は相手の話に耳を傾け、その気持ちや感情をそのままに受け止めるということ。
Aは相手の枠組みに立って、相手の感じているようにその感じ方を理解しようとすること。

そしてB自己一致
「純粋性」と表現されることも多いです。
聴き手が自分自身の心に嘘をついていないということです。

よく「傾聴」を
『聴くだけ』と間違われてしまうことがあります。

ただずっと相手の話を聴いているのではありません。

上記の「自己一致」が大切な要素となれば
相手の話の中で疑問に感じたことや、もう一度聴いてみたいことを
聴き手は問いかけるという関わりが絡んできます。

私の場合は「ん!?」という文字が心に波打つ時があれば
そのことを相手の様子を見計らって、
「質問」や「言い換え」を用いて話を掘り下げるようにしています。

時には直接的に
「□□□さんがおっしゃる○○○○○○ということについて、私の中に落とし込めないので
詳しくお話してくださいませんか?」と
お願いしています。

ただ、これを行う場合は相手との信頼関係が構築されつつあるな・・・と思う時です。
でも慎重になりすぎません。
なぜなら、信頼関係が構築されたかどうかは
クライエントにしかわからないからです。

「会話の中の早い段階、相手がまだ話したいことを伝えている段階」では行わないと
いうことでしょうか。

また
上記の関わり(理解に至っていないので教えてほしいとお願いすること)によっても
信頼関係を構築できると私は思っているからです。

声のトーンや表情で伝えれば、わかってもらえることも多いからです。

自分の「ん!?」を無視して
とにかく話を聴いていただけでは
深いやりとりにならない
ウソのやりとり になってしまうと思います。


人によって「ん!?」を感じるポイントはさまざまだと思います。
その意味で
同じ話を多数の人に話してみると
より自分のことを見つめられる問いかけをいただける可能性があります。




posted by natsuko at 00:00| 傾聴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月25日

耳と口の数

鈴木絹英 編『一目でわかる傾聴ボランティア』
を読んでいます。

今、私は傾聴力アドバイザーとして活動を始めるにあたって
「傾聴」と「自己肯定感」のつながりについて
考えを深めているところです。


自己肯定感についてはまた別に綴ります。

上記の本の中で
ハッとする素敵な文がありました。


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ギリシャの哲学者ソクラテスがこう説いています。

神は私どもに二つの耳と一つの口を与えたもうた。
それ故、私どもはより多く聴き、しゃべることを少なくする必要がある。
       鈴木絹英 編『一目でわかる傾聴ボランティア』より抜粋
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耳の口の数について・・・
意識したことすらありませんでした。

「話す」ことはとても大切なこと。
私たちは「話し方」についてはほんの少しかもしれませんが
学校や社会にて学ぶ機会があります。

一方「聴き方」については
学ぶ機会はあまりないように思います。

話すことを大切にしたいのならば
聴くことも大切にしたい

と私は考えます。

なぜなら
聴き手の反応がないことには
相手が自分の話をどのように受け止めて、
理解したのかがわからないからです。

それによって
話し手は、伝わった実感がもてないような気がします。

相手の話を促すためにも聴くことを大切にしたい
自分が相手にとってより必要なことを伝えるためにも
「まず聴きたい」と思います。

たくさん話したい場面でも
聴いていればいるほど
自分に話す機会がまわってくることも多いと
最近実感しています。
posted by natsuko at 17:05| 傾聴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月19日

3つめ「1つの事柄の奥に絡む多数の事柄と感情」

以前、「3つの奥」について綴りました。

http://precious-career.seesaa.net/article/265415486.html

今回は3つめ、「1つの事柄の奥に絡む多数の事柄と感情」について。

今回、私が体験している家族の病気を例として挙げます。

「病気」そのものが第一に発生した事柄だとすると
もちろんその病気と本人の向き合いが中核の事柄になります。

そしてそれに派生して
病気により仕事ができない→収入がなくなる→生活面に影響する

日々の直接的な人間関係が一時的になくなる→周りの状況を把握できない

支える家族は闘病を生活に組込む→他の家事・育児等を隙間に行う
小さいことで言えば、掃除機1つかけることにも気を遣う

外出が困難になる

支える私自身を私の家族がとても心配する
私自身がストレスから?乳腺炎になり、育児に影響してしまう

他にも細かいことはたくさんあります。

今回のことを体験して思いました。

私はこれまで人の話を聴くときに
本人が話す事柄だけを聴いていました。

でもそこに絡むことはたくさんあることを知りました。
そして絡む事柄には、同じ分だけ様々な感情があることを知りました。

そういうことに寄り添っていこう
気持ちの内容や大きさをもっと知りたい という姿勢で
人の話を聴いていきたい 

そう強く感じます。


様々な事を書きましたが
マイナスに思うことばかりが派生したわけではありません。

「幸せな連鎖」も起こりました。
また綴ります。

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2012年05月29日

傾聴の魅力

傾聴力アドバイザーとしての活動を考えるにあたって
再度、「傾聴」についての本を読んで、掘り下げています。

学習をスタートし始めたばかりで
傾聴について上手く伝達するスキルを磨くのはこれからです。

ただ、「傾聴の魅力」について改めて感じたことがあります。
(特に、最近の介護という実体験において)

傾聴は
「なくてはならないもの」だと捉えています。
人を救うことができるものだと思います。
1人でも多くの人に傾聴の魅力について共に考える機会を設けることで
誰もが身近な大切な人を救うことができる
そして、その救われた人もまた別の大切な人を救うことができる
という幸せな連鎖を生み出すことを私自身の使命だと思っています。

傾聴は
人に潜んでいる「その人を大切にしたいという思い」を
学習を経て、会話を通して「すぐに」 形にできる
身近で・人の支えあいにおいて最も素敵な手段である という思いを広げたいです。

「ありがとう」という言葉を日々伝えることはとても大事。
でももしそれをためらうとしても
「傾聴」という形で相手に寄り添うことで心を通わせることができるということも伝えたいです。
posted by natsuko at 14:15| 傾聴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月07日

当事者の奥にいる多数の人

以前、「3つの奥」について綴りました。

http://precious-career.seesaa.net/article/265415486.html

今回は2つ目、「当事者の奥にいる多数の人」について。

どんな事柄にも
事柄を発生させた・一番関係する「当事者」と
その当事者に関係する「多数の人」がいます。

一見、1人の問題に見えるようなことでも
必ずどこかに他の人がつながっています。

実体験を例にしますと
家族が病気である場合。

病気の本人が苦しんでいます。
そして本人と一緒にいる家族(親戚)、職場の方々、医者などがまわりにいます。

本人だけでなく周りの人も一緒に闘っています。
一緒に喜びも分かち合っています。

問題があると「当事者」に焦点が当てられがちです。

でも周りの人も苦しいことがあります。
本人をどう支えたら良いのか
自分の気持ちをどう維持したら良いのか

わからなくなることもあります。

同じような経験がない人からは
時に
「あなたがしっかり支えてあげてね」とか
「あなたが笑顔でいなくちゃね」とか

「もうわかっているよ」ということを言われます。


共感もなしに
「〜してみてはどう??」と

「そんなことはもうやってみている、その上で困っているのに・・・」と
思ってしまうアドバイスをされることもあります。


実体験ですが一番辛かったのは
「あなたは・・・・という行動をしているのでは!?」と
全然やってもいないことを予測で言われたことです。


全て善意であることはわかっています。
でもどうしても苦しいときはそれを善意と受け止められずに
「あぁ、こんなこと言われるんだな・・・」とどこか寂しい気分になったことも事実です。


私は自分の経験を通して
人と関わる際に
当事者の周りの多くの人が
「どんな気持ちでいるのか」を知っていきたいです。

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2012年04月23日

言葉の奥

前回、私が今自然に見ようとしている
「3つの奥」について綴りました。

今日はその1つめ
言葉の奥にある本当の気持ち」について。

会話において
話し手は
自分の気持ちをストレートに表現することで
最も聴き手に伝わりやすいです。

しかし
話し手と聴き手の信頼関係が成立していない場合や
気持ちが落ち着いていない場合は

ストレートに表現できないことが多いと思います。

時には思ってもいないことを言ってみたり
過剰に言ったり
歪曲して言ったりして

気持ちをスッキリさせている場合もあると思います。

それらを仮定すると
聴き手はそのまま受容せずに
いったんその言葉を受け取って
さらに具体的な質問をして
本当に訴えたいことを知ろうとすることが
大切なのではないか 

それによって救われるのではないか

と感じます。

言葉そのものを受け取るのではなく
「主訴」を探るということです。

キャリアカウンセリングにおいてだけではなく
日常会話も同じです。

子どもが
「勉強するのが嫌だ」と言った場合に

お母さんは
「なんてことを言っているの、しっかり勉強しないと・・・・」と
すぐにお説教してしまうかもしれません。

でもいったん子どもの言葉を受け入れると
「勉強するのが嫌だ」という言葉を吐くということは

勉強について考えている、
「好きになりたいのだけども、できない」と葛藤しているのかもしれない

という仮説が出てきます。

そうすると仮説の検証が必要になります。

「どうしてそう思うの?」
「何かあったの?」
「勉強が嫌って、どの科目のこと?(具体的にきいてみる)」
など
次のかかわりがでてきます。

そうすると
子どもが次に発する言葉には
わかってほしい気持ちが表れてくると思います。


聴く側は
日常会話でいつも「奥」を気にしていては
疲れてしまいますし

話す側も
ストレートに表現しないのに
「本当に言いたいことをわかってよ」と依存してくることになっては

信頼関係がない会話になってしまいます。

私自身は
「いつもはそんなふうに言わないのに、どうしたのかな??」と
思う時や

よく知らない相手だから「知りたい」と思う時は

言葉の奥をより意識しています。

posted by natsuko at 20:04| 傾聴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月18日

3つの奥

最近、
「傾聴」についての学習を進めていること

また
自分の生活や周囲とのかかわりで実際に感じることによって

自然と意識するようになったことがあります。

それは
3つの「」です。

1つめは
「言葉の奥にある本当の気持ち

2つめは
「当事者の奥にいる多数の

3つめは
「1つの事柄の奥に絡む多数の事柄と感情


これらについてまた綴ります。

積極的傾聴においては
相手との信頼関係を築き
受容して
共感することが大事です。

これは多数のカウンセラーが意識していることです。

しかし
大事なポイント
自己一致

これを意識していない方が多いようにも思うときがあります。

カウンセラー自身が純粋に感じたまま
ありのままの自分でいながら
クライエントと関わること


自分の経験していない事柄について
受容・共感していくことは簡単なことではありません。


私自身、この1年間の
家族の闘病生活において得た
「奥」を見ることは

カウンセリングの場はもちろん
日常生活のどんな小さい関わりにおいても
自然と強く意識するようになったことです。

これによって
「自己一致」が援助されていると感じます。





posted by natsuko at 23:30| 傾聴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月09日

見えない場合

昨日、電話にてお悩みを聴かせていただく機会がありました。

親友との電話だったので
対面してカウンセリングを行うわけではなかったのですが

主訴は何かな?
どの気持ちを一番聴いてほしいのかな?と考えながら聴いていました。

表情が見えないことで
間のとり方が難しく何度も話をかぶせてしまいました。

こちらの表情が見えないことも惜しいところでした。


ただ、自分自身もそうなのですが
互いの顔が見えないから
話しやすい という時もあります。


「電話」という手段を利用して話を聴く場合に
より相手が安心して話ができるような心がけが見つかりました。

posted by natsuko at 15:52| 傾聴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月30日

どれが一番ですか??

先日のCDA勉強会にて。

クライエント役をした時の気づき。

「あぁこういう質問もクライエントの自問自答に効果があるなぁ!」と感じた
カウンセラーの関わりについて紹介します。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

クライエント:「今・・・・という状況で悩んでいます」

カウンセラー:「・・・・で悩んでいるのですね。(受容)そこにはどんな気持ちがありますか?(質問)」


クライエント:「ん〜〜〜。どうしたらいいかわからないっていう気持ちですかね。
1人取り残されたような。疑問もある。・・・について不満にも思うし・・・」

カウンセラー:「そうなんですね。(共感)さまざまな気持ちの中で、
今一番どの気持ちが強いですか??」


(続く)


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

クラインエントがさまざまな気持ち(とまどい、疑問、不満)があると言った後に

ここにカウンセリングを受けに来ているクライエントが
どの気持ちが一番強いのか を知ろうとしてくれた時に

「あっ、なんだかこのカウンセラーは今の私をまず受け入れようとしてくれている。
話したい内容の優先順位を私に決めていいよって言ってくれているんだな。」

という安心を感じました。



これからCDAを受検される皆さんと一緒に勉強させていただき、
勉強会への参加メンバーが増えることに比例して
気付きも多くなっています。

カウンセラーのクライエントへの関わりには「意図性」が大切。
どうしてそのような関わりを使ったのか、たくさん検証していきます。
posted by natsuko at 00:00| 傾聴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月13日

「聴く」って何??

今回は「傾聴とは何か?」について
再度考えてみたいと思います。


初回面談において
クライエントと信頼関係を構築するために

「まずは話を聴く」 


この場合の「聴く」をどのように考えるかで関わり方は違いますし
場合によっては信頼関係構築どころか不信感を作ってしまいます。


ある時、私がクライエントを演じて感じました。

カウンセラーは私の発言を「いいかえ」たり「要約」したりしてくれたので
1つずつ丁寧に聴いてくれているなぁ・・・と思っていました。

ただ
話し手である私が、考えがまとまってもいないし、どう言葉にしてよいかもわからない状態で
カウンセリングに来ていましたので

「いいかえ」と「要約」だけでは話が進まず

何度も同じことを投げかけていました。

そのうち
「このカウンセラーさんで大丈夫なのかな・・・?」と思ってしまいました。



話し手が怒りや不満、焦りなど
とにかく「まず聴いてほしいんです」という状態で来られた場合は
ほとんどは非言語の関わり(相槌、うなずき)で話を聴いてもよいと思います。


でも
考えがまとまっておらず、言葉が少ない時は
質問を使って関わらないと
クライエントに気づきがないような気がします。


基本的傾聴の連鎖とは

・開かれた質問、閉ざされた質問
・はげまし、いいかえ、要約
・感情の反映

という要素が含まれています。(アイビイのマイクロ技法の階層表より)


友人に「ちょっときいてほしいんだけど〜」
と言われて話をきく時

どんな関わりをしていますか??
posted by natsuko at 13:24| 傾聴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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